NA・NA・MI

―翌日


初出勤の日、ヨッコに髪をドレスに合う形にアップして貰い、化粧をして貰うと、靴やドレスを紙袋に入れて出勤した。


行き慣れた歌舞伎町も、いつもとは違って見えるんだ。


セントラルでハヤトの姿を確認すると、アタシはお店へと急いだ。



「こんばんは…」



「おはようございます。この世界の挨拶は『おはようございます』だから、女の子にもそう挨拶して下さい」


「…はい」


「それから、名前はどうする?本名使う子は少ないから…。マリンなんてどうかな?」



アタシは迷わず言った。



「ナミにして下さい」


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