NA・NA・MI
「あ~、やだなぁ……」
毎日来る野次馬達をチラ見して菜実が言った。
「何が?」
「毎日毎日……。これじゃあ私達、動物園の客寄せパンダみたいじゃない?」
「いいじゃない。これも明日の投票で終わりだし」
「そうかな。ミスになったらこんなの暫く続くんじゃないの?」
いいじゃない、いいじゃない!
そんなスポットライトを浴びる生活、アタシの人生にはお似合いだよ。
「別にアタシは慣れっこだから平気だけど?そんなに嫌なら辞退すれば?」
アタシのライバルはアンタしかいないんだから、辞退しなさいよね!