でも、好きなんです。
昼休みが終わり、皆が席についてそれぞれの業務に取り掛かる。


ちらりと課長のほうに視線をやると、真剣なまなざしで、パソコンの画面を見つめている。その表情が、とてつ
もなく、いい。


はあ、なに食べたら、あんなにかっこよくなるんだろう。

周りに気づかれないように、そっとため息をつく。

課長に横顔を見せるような体制で座っている窪田さんが、同時に視界に入る。

客観的に見れば、容姿のレベルは、課長と並ぶかもしれない、と気付く。

課長は、端正で正統派のイケメンという感じだけど、窪田さんは、女性的な綺麗な男の人、という感じ。

キャラクターも含めて考えると、もしかしたら、窪田さんのほうがモテるかもしれない。課長は、窪田さんほどは口数が多くはないし。

(どうしよう・・・。)

窪田さんからの誘いについて悶々と考える。

私が好きなのは、山村課長だ。・・・全然近づけてはいないけれど。

窪田さんから、メールが来なければいいな、と思う反面、来るのを期待している気持ちもある。

自分で自分がよくわからない。


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