浮気彼氏【完】



それから、オレ達は話すようになって・・・。

愛ちゃんが、マシュマロみたいな柔らかな声で『五十嵐君』なんて呼ぶから、毎日ウキウキと浮かれてしまって・・・。

でも、それだけじゃ我慢出来なくなって・・・

ある日の放課後、俺はとうとう告白をした。



でも、言った後でスグに後悔した。

だってさ、オレと愛ちゃんはまだ、友達としても日が浅いだろ?

1年も片想いして来たオレと違って、愛ちゃんはまだオレの事なんて好きじゃ無いと思ったんだ。

あ〜あ、振られちゃうなぁ・・・と、諦めてたオレの耳に、信じられない言葉が飛び込んで来た。



「あ・・・、わ・・たし・・も、好き。五十嵐君が・・・好き・・です。」



真っ赤な顔で俯く愛ちゃんが可愛くて可愛くて・・・。

気が付いたら、愛ちゃんを抱きしめて・・・キス・・・してた。





オレ達はその日、その瞬間から、付き合う事になったんだ。





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