愛とか恋とか嫁だとか。
……なんて、言えるはずもなく。


あたしは、食べ物としての役割を完全に放棄しているような、

たったさっきまで確かに輝きを放っていたはずの、

テーブルの上の蝋細工達を見つめることでどうにかそこに留まっていて。




ゆう君が、あたしの前から完全に去っていく雰囲気を視界の外で感じていた。


一番言われないように気をつけていた事を結局持ち出されて振られたことで、あたしはひどく傷ついていて。


身体が、妙に寒くて。
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