愛とか恋とか嫁だとか。
この間、今回担当してくれる方のお家に咲子と一緒に挨拶に行った。


とても優しそうな高野さんというその初老の婦人は、お子さん3人を育て上げ、全員立派に社会人となり家を出ていってしまったので登録した……という上品な人。


行った事を絶対咲子に言われるから、事前に航平に相談した。


……相談、とは言え。


普段から大して会話もないし、案の定、


「へー、いいんじゃない?」


しか言われなかった。


『あたしが歯医者に行くときとか、急に用事が出来たときの為に一応登録だけしておこうかな』

という、用意しておいた台詞は、あってもなくても同じだったみたい。
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