居場所

それぐらいの衝撃だった。 

あたしは全て何もかも忘れてしまいたいくらい自分が嫌になってた。 


髪の毛も茶色に染めて化粧もしてピアスもして、とにかく自分が変わりたかった。自分を何もかも消し去りたかった。 

その事について山ちゃんは何も言わなかった。初めはビックリした表情であたしを見てたけど、あたしの事に触れようともしてこなかった。 


あと数カ月で卒業と言う時、高校進路の事について山ちゃんに話した。べつにこんな事話すつもりなんてまったくなかった。

でもよく考えてみれば今居るあたしは山ちゃんのおかげだと思ったからあたしは仕方なく口を開いた。
 

「あたし、高校は行かないから。行っても意味ないから」

これが最初に話した言葉だった。
 

でも山ちゃんは、


『高校ぐらい行けよ。金の事なんか心配すんな、ここの高校が嫌なら少し離れた所にしろ』 


そうしつこいくらいに何回も言ってきた山ちゃんにあたしは折れ、しかたなくあたしは山ちゃんの言う通り、電車で30分くらいの所にある高校に入学した。 

そして今まで住んでいた山ちゃんの家から出てあたしは前まで住んでいた自分の家に戻った。 

山ちゃんはずっと居ていいよって言ってくれたけど、これ以上迷惑をかけれなかったからあたしは1人で住む事にした。 


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