鈴が咲く【前編】






『コレを選んで正解だったナ……
とても似合ってイル……美しいゾ、鈴。』



耳元で囁かれた声は
吐息混じりの低い声でゾクッとした。



「っあり、がと……」


『さテ……
どうすルカ、鈴。
結わエルカ?』


聞かれて一瞬脳裏をよぎったのは
咲の時の記憶。

髪を自己制御に使っていた記憶だった。





「……ううん。
飾り気なしで
そのままの私で挨拶したいから。」


『そうカ。
では……これで良いナ』


スッと櫛を毛先まで通して
鏡台に櫛を置いた。
< 486 / 568 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop