永遠の果て

 男の子に連れられて、二階建てのアパートの前につくまで、そう時間は掛からなかった。
 逃げようと思えば、いつだって逃げることが出来た。
 精神的にまいってるな、と思った。
 簡単に、こんな簡単に男の家に上がり込むなんて、どうかしてる。

 二階の、一番奥の部屋。男の子は慣れた手つきで鍵を開けると、「入って」私を促す。
 その瞳に逆らうこともできず、部屋の中へ足を踏み入れた。

 部屋中の白が目に飛び込む。壁も、床も、家具までもがほとんど白で埋め尽くされている。

 こんなびしょ濡れの体じゃ、上がり込むわけにもいかない。少し、寒くなってきた。
「これで体拭いて。ここシャワーだから、すぐ入って。風呂ももうすぐ沸くから」
 
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