永遠の果て
 これは現実か、それとも夢の中か。
 ちらりと、カレンダーを見る。
 確かに、最近メールも電話もしていない。忙しいのだと、気にも留めていなかった。

 でもどうして、何かあったわけでもなく、こんな、急に。

『どうしてこんなことになったのか、知りたい?』
 思わず、電話を握る手に力が入る。
 聞くのはこわい。だけど、聞いてしまわなければ、何も始まらない。

『うん、教えて』

『簡単なことよ。私が奪ってあげたの』
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