好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
「え、えと、じゃあこれで」

これ以上変な雰囲気にならない内にこの場を去ろう。
私と青田さんは特に親しいわけじゃないし、別にいいだろう。


そう言って私が青田さんに背を向けかけると。



「待って」

青田さんに呼び止められる。


「は、はい」

多分引きつった顔をしてたと思うけど。
私は振り向いて、精一杯の笑顔で返事をした。

嫌な予感がした。


その予感通りで。



「ちょっと、喫茶店かどこかで二人で話さない?」
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