【短編】毒舌教師の甘い罠
ふと我に返って振り向くと、親友の真帆が卒アルを差し出しながらニヤニヤと私を見ていた。
「美代ちゃんの話、もうとっくに終わってるけど」
「あ、うん。ごめん」
「ずっと翔ちゃんのこと見てたな?」
そう言ってケタケタと笑う真帆は、私と翔ちゃんのことを知っている唯一の友達だ。
「翔ちゃんからは何かコンタクトあったの?」
「なーんにも?もう私の告白ごとなかったことにしたいのかなああぁ…」