禁じられた放課後
「だから私は何もしてませんよ、山根先生」
「いやぁ、信じてないわけではないんですけど……って、あぁっ!
早川先生。あ、あっちから戻りましょう」
「はぁ?そんな遠回りすることないでしょう」
「いいですから!早く!」
グラウンドの様子を目にした山根は、とっさに早川をその場から遠ざけた。
「なんですか?山根先生」
「い、いえ。なんでもありません」
山根は深く項垂れて、早川と南校舎の方へと歩いた。
無理に背中を押しながら溜め息混じりにつぶやく。
「先輩……それはまずいですよ」