先生の手が触れる時
「……また、夏休みな」
「はい」
先生はそういうと後ろからもう一度ぎゅっと抱き締めて、私を解放した
「……先生」
「なに?」
「大丈夫?」
「………っ…」
先生が目を見開いた
でもすぐに目を伏せると少し悲しそうに微笑む
「……ありがとう、凪。大丈夫」
「先生」
「?」
私に向かって首をかしげる先生。
私は先生の手を握る
「先生は、私を助けたいと言ってくれた。だから、私も…先生が辛いときとか悲しいときは…そばにいる。助けるから」
「………っ」
「だから、辛かったら泣いて良いよ。雪夜」