先生の手が触れる時


その一言がすんなり胸に染み込んだ

抗う。

それは私の中に浮かんで、でも消してきた言葉だった

『抗ったって…』という気持ちがどこかにあった

怖かった。また、何かされるのが。

でも、抗えば誰かが手を伸ばしてくれているだろうか。

誰かが気づいてくれるだろうか?


これが私と先生の出逢いでした

崖っぷちで今にも落ちようとしていた私の手をまず捕まえたのは先生だった。


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