すずめ日記
切なく狂おしい想いも、着てはもらえぬセーターを編むほどの未練も、移り変わる時と風景の中に織り込んで歌にする。

PVなどなくても情景が思い浮かぶ言葉の巧みさに、曲が付けば効果は二倍、三倍ではないなと思う。

「北の宿から」は当時、各種歌謡大賞を総なめにした。

紅白歌合戦紅組の都はるみは、この歌で「とり」を務めた。

日毎に寒さが募っていく。

朝晩の冷え込みも少し厳しくなり、手編みのセーターが恋しくなる季節だ。

一杯の珈琲より、身も心も暖めてくれそうだ。


北の街では、雪がしんしん泣いている。



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