【完】あたしはニセカノ。
美化した思い出話が、薄汚れていく。


結局、あたしの熱意が勝ったか、


ペットに似ていることが幸いしたのか。


『付き合ってもいーけど、俺に彼氏を強要するなよ』


っていう、条件付き。


もちろん、1か月後には破局が待っている。


そんなの、ツラいだけだよね。







そう思ったけど、


他の誰もが玉砕で。


だけどあたしだけを受け入れてくれたのは、


チャンス以外の、なにものでもないよね。


このことが、


例え、涼くんの娯楽のひとつに過ぎないとしても…。


ちなみに、


涼くんちの犬は、パグらしいの。


生まれてこのかた、犬…


しかもパグに似てるなんて言われたことなんてないけど、


ここはもう、パグ様様と思うしかない。


きっと、


この世で一番愛らしい、パグなんだよね!?



< 23 / 292 >

この作品をシェア

pagetop