神様に恋をした

語られる真実

玉藻side


ある日知り合った璃桜という少女、彼女はきっと”  ”の生まれ変わりだろう。
今度こそ彼女を守らねばならない……

そのためには……


「神の世界と人間の世界は時間の流れが全く違う……
こちらでは十年だろうと神の世界では何千年の時が過ぎていたんだ」

……僕は神の世界に帰らなくてはならなくなった。
いや、本来神は人間界に居て良いものではないのだ。
だから形を保つため、幼子のような姿と狐の面が必要不可欠だったのだ。

だが、貴女と会う度僕の神気が移り貴女があやかしに狙われるように成るのに時間はそう掛からない筈……

だから僕は貴女と離れることを決めざるを得なかったんだ。
それでも僕は貴女を好きになってしまった。
だから貴女に小花の契約を結んでしまった。

貴女の太腿にある小花の紋章は僕のつがいの証……
僕が紡いだ花の指輪を十年持っていた証……

それが貴女を守らねばならないように自分自身で決めた僕の覚悟の証でもあった。
その紋章が有る限り僕は貴女を見つけ出すことが出来る。

だから、離れても貴女の元に現れることが出来たんだ。

離れている間、僕は上位神になるための儀式を行っていた。
修行とも言えるだろうね。
血も滲む努力をしなければならなかった。
しかし、貴女を守ると決めたから僕は頑張れたんだよ。

そして、僕は上位神になり貴女の元に帰ってこれた。




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