契約の名の友達
~1章~ 帰って来た【契約】の名
『可愛い可愛い娘や』

『ーーー僕たちのーーー娘や』...


バサっ!・・・ーチュンチュンー・・・


「ハァ、ハァ...また、あの夢...?」


ーピキーンッ!!ー


「っ!」


また...何でだろう...この夢を見終わる度に
頭が...頭に電気が、走るように痛い...


「命捧(いささ)ー!朝ご飯よー!!」

「あ、はーい!」


ーガチャー


「おはよう、ほれ、早く食べなさい
もう直ぐで出ないと出発時間までに
間に合わないわよ?」

「おはよう、すずればぁちゃん...
あ、本当だ...いただきます。」

「...命捧...」

「ん?...どうしたの??」

「最後に一言だけ言わせとくれ」

「え?あ、うん...なしたの?」

「道外 真守(みちはず まもる)って子には
気よつけなさい...」


みちはず まもる?誰だろう...
すずればぁちゃんの知り合いかな??

でも...なぜ...?


「...命捧...」

「あ、うん!分かったよ、大丈夫」

「...ほれ、もぅ時間だよ」

「あぁーうん、ごちそうさま」


ーーーーーーーーーー


「じゃー、行ってくるね」

「気よつけなさいよ」

「うん、行ってきます」


ーガチャーーーバタンッー


お母さん、お父さん、見てますか?
私は記憶に無いけれど

お母さんとお父さんが居なくなったあの日
私はまだ3歳でした。

でも、今こうして夢へと近づいて
楽しく生きています。

お母さん、お父さんはどこかで生きていますか?...生きて会えたら...良いのにな...


ーーーーーーーーーー


「はい、向良希 命捧(むらき いささ)様
ですね。箱雪村(はこせつむら)行きは
三番出口となります。
気よつけて行ってらっしゃいませ。」


ーチッチッチッー


そろそろ時間かな...

仕方が無いや、先に乗ろう...


「おーい!命捧ー!!」


?!


「ハァ...ハァ...っごめんごめん!
寝坊しちゃってさっハァ...ハァ...」

「す、凄いね...息切れ...!
あ、とりあえず、チケット貸して
やってくるから」

「ははは、さんきゅーっハァ...ハァ...」


ーーーーーーーーーー
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