幼なじみの彼と彼女
「そっかあ〜」

話を聞いた武紀はため息をつく。

「それはショックだよね」

梓は頷く。

「でも、謝ってくれたんだよね?
彼も悪いとは思ってるよ」

「そうだけどね。
何か…何かが今までと違うのよね」

ようやく泣き止んだ梓が顔を上げた。

「…少し、距離を置くとか?」

武紀は続けて

「今はショックで彼の事を一時的に受け付けなくなっているだけかもしれない。
摂津さんは彼の事が好きなんだろ?
きっと元に戻るよ」

そう言って笑ったその顔に。

梓はドキドキしてしまった。
< 119 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop