【完】強引に、キス

車を出して数分、


「両親の話、聞けて良かったな、音亜」

「………ッ…」

「えっ、音亜っ?!」


悠雅が私を見て驚く


急に体を震わしてボロボロ涙を流しているから


「…ッ…悠雅……あり、がと…ッ…、繚辺さん…もッ、」


ミラー越しに微笑む繚辺さん


「…わ、たし…ッ…全然、家の、こと、…ッ…実感、ない、けど…ッ…、大丈夫、かな…?」


涙をゴシゴシ拭いながら話す私に、悠雅は優しく頭に手を置く


「大丈夫だよ、音亜なら。…大丈夫、俺がいる。繚辺も、お前の味方だから」


「…ッ…うんっ…」


泣いて、泣いて、しばらく泣き続けた私は悠雅の肩にもたれて眠りにつく


久しぶりに、ぐっすり眠れたよ


本当に、ありがとう

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