好きな人はニセ彼女。
#17ホンモノ。



***



このことをすぐにオレは、和樹に伝えた。

和樹は『おー!良かったじゃん!』なんて自分のことのように喜んでくれた。



電話から聞こえるあいつの声が大きすぎて、耳が痛くなるかと思ったけど。



「ニセモノ、だったのにな……」


そもそもは城田さんのあの、ボケた発言がなければ始まりさえもしなかった。



この前聞いたらあれは、勘違いからだったらしいし。


……本当、城田さんらしいよね。




クスッと笑うと、スマホのバイブがなった。

……電話、かな。





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