キミノ、テ。
第五章 同窓会


風が冷たい日曜日の夕方。
季節はもうすっかり冬を迎えていた。

日下は珍しく休みだった。

日曜の休みなどそうは取れないが、
だからといって特別な用もなく、
退屈な一日を過ごし、日下は家に帰ってきた。

強いて言うなら、日下は映画を見るのが大好きで、
日曜日の人混みは苦手なのだが、
好きな洋画を見て満足していた。

家に着き、郵便ポストを見ると、
ハガキが一枚入っていた。


「日下透様 同窓会の知らせ」
と、綴られてある。

12月21日(土) 居酒屋 てんや

集合時間 20時

参加する方は西村に電話ください。
090********

と、記載されていた。


はあ、と一息ため息をつき、部屋の扉を開けた。
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