オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ


プロポーズ的な言葉だって、今思えば不可解だよね?


私の背負って来た人生を知った上で

しかも、私が自分の事を好きだと言い出したのだから。


拒否すれば、私が惨めになるとでも思ったのかしら?

ぞんざいに扱えば、私が逆上するとでも思ったのかしら?



口は悪いし、態度は俺様だけど

本当の彼は誰よりも優しいって私は知ってる。


今だってこうして、私を安心させようとしているのだから。

だから、勇気を出して思い切って尋ねる事にした。



「京夜様は私の事、………す、好きですか?」

「…………ん?」

「………私の事、好きですか?」

「愚問だ」


それって、どういう意味?

答えるにも値しないって事??


だけど、彼の纏う空気は柔らかい。

それって、私に好意があるって解釈しますよ?


本当に僅かだけど、彼が破顔してる気がして……。

私はカマをかけるつもりで言葉を返す。


「何ですか?それ!」

「煩い、黙れ」

「ひ、酷~い!!」


言葉は乱暴だけど、顔は優しい京夜様だ。

そんな彼を目にして、ますます自惚れてしまいそうになる。


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