オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
尚も黒目がちの大きな瞳に俺が映っている。
「おい」
「ふぁい」
可愛い口元から、男心を擽る声が漏れて出した。
「フッ。お前、目瞑れよ」
「ッ?!/////」
この状況で目を開けたままって……。
何それ、今年の流行?
まぁ、パニクってるのは十分理解している。
みるみるうちに瞳が潤んで来たし……。
だから、俺はワザと焦らす。
完全に悪魔魂に火が点いてしまったようだ。
ゆっくりと顔を近づけるとますます目を見開く彼女。
そして、ギリギリの所でピタッと止まると……。
漸く思考が働き始めたのか、
大きな瞳がギュッと閉じられた。
フフッ、可愛すぎるよな。
俺は彼女の腰を抱き寄せ、唇を重ねた。
自宅マンションを出て、俺らは待ち合わせ場所へと向かった。
20分程で到着したのは、住宅街にある1軒のカフェ。
そこは、彼女(天宮凪彩)の親友の自宅らしく、
両親がカフェを経営しているらしい。
俺らは2階の最奥の個室的な場所に通された。