\胸きゅん注意報/

「ちょ…」

気付いたときにはすでに遅く、

「んっ…なに…するっ…」
「なにって…キス?」
「ふっ…ふざけんなっ!!」
「本気だって言ってるのに、お前が信じないからだろ」

こっちは予期しない佐伯の行動に振り回されてるのに、当の本人は至って涼しい顔。

なんかムカつく。

ムスッとした私に軽く笑った佐伯が迫ってくる。

「だから…」
「麻衣子、好きだよ」
「…ッ…」

その言葉に、反射的に顔を上げると。

熱を孕んだ艶っぽい眼差しを向けた佐伯が壁に手をつき、耳元に息を吹きかけてきた。

「…んッ…」

佐伯のクセに――。

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