激愛
切れ長の大きな瞳に見つめられてどきっと心臓が波打つ



あたしから視線を逸らすことなく見つめるこの男




まるで蛇に睨まれた蛙のようにあたしは固まったまま動けなかった



こいつ、失礼で礼儀知らずな男だけど無駄にイケメンだから性質が悪い



着崩した制服は妙に似合っていて肌蹴た胸元が色っぽい・・・ってあたし馬鹿か?




こいつは命の恩人に感謝の気持ちすらない冷淡な男なのに・・・・



あたしはこの男を睨みつけると唇を噛み締めた



「何でしょう?あたしに何か用ですか?」




「ちょっ・・・ひっ・・・瞳!」



傍らにいる桃ちゃんはこの男のオーラに圧倒されたのかあたしの手を握ったまま後ずさりしている




でもそんな彼女に見向きもせずにこの男は口角を上げるとあたしの耳元に唇を寄せた



「放課後、旧校舎に来い・・・待ってる」




えっ・・・・・きゅ、旧校舎?



耳元で囁かれたせいなのかぞくりと泡立つ感覚と一瞬背筋に何かが走る




あたしは呆然と立ち尽くしたまま立ち去るあいつを見つめるしかなかった


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