激愛
「さっきの話・・・・瞳ちゃんに竜谷高校に調べに行ってもらうって話だが案外それってありかもしれない」




「・・・・・は?総、お前何言って」




「龍の心配はもっともだけどあいつを護衛に付けてやったら・・・?」



「あ?あいつって誰だよ?」  「秀一だよ秀一が一緒ならお前も安心だろ?」



「秀一だと?総・・・お前本気で言ってんのか?あいつだぞ?」



俺は目を丸くして語気を荒げながら総に言った



秀一って男は俺の弟であり・・・・まあちょっと変わった奴なんだが・・・



「竜谷高校の奴等驚くだろうなあ・・・・秀一君見たらどんな反応するかそう考えただけで面白い」



総一郎はそう言って口角を上げてにやりと笑った



確かに俺の弟の秀一は文武両道で武道はもちろん勉強のほうも常にトップという秀才




喧嘩に関してはあいつに敵う奴はまあ・・・兄貴である俺くらいか・・・?



「総・・・・本気なのか?」



「ああ、まあ二週間くらい?潜り込めば何かわかるだろ?俺の知り合いが竜谷高校の理事長と懇意にしてるから生徒の二人位潜り込ませることくらい簡単だよ」



「はあ・・・そうか・・・・」




俺はいらいらが収まらず、煙草に手を伸ばし火を付けると部屋に広がる紫煙を見つめる




胸に広がる不安が拭えないまま瞳と秀一の竜谷高校行きが決定した


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