激愛
「へ~意外と校舎は綺麗だねえ・・・これは予想外」



「本当だ、思ってたよりもずっと綺麗」



あたしと秀一君は車から降りると校門の前にゆっくりと降り立った



目の前にそびえたつ白い校舎は外から見る限り掃除が行き届いていてとても綺麗な感じ



でも・・・・この静けさは一体なんなんだろう



不良校の生徒たちが真面目に座って授業受けてるとかありえないんですけど?



あくまであたしのイメージだけど屋上なんかでさぼってる印象しかないんだよね



秀一君もそれに気付いたのか首を傾げてるし・・・・



そんな仕草も綺麗だなって思ってしまうのはあたしだけではないだろう



傍からみて未だにこの人が男だなんて今でも信じられない



あたしはまじまじと秀一君を見上げて見入ってしまっていた



「瞳ちゃん・・・・この静けさはなんか不気味じゃない?」



「へ・・・・?ああうん!そうだね」



「瞳ちゃんってば今意識がどっか飛んでたでしょ?どうせ龍のことでも考えてたんでしょ?」



「・・・は?そ・・・そんなことある訳な「真っ赤な顏して言われても説得力ゼロだからね~さて、そんなことよりも気合入れて悪の巣窟に潜り込むからね?行くよ!」




「あ・・・ちょ・・・ちょっと待って」




あたしの腕を引いて足早に歩く秀一くんに引きずられるように校舎へと足を進めた
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