激愛
微かに響くリップ音・・・・まるで流した涙を拭うかのようにあたしの頬を辿る龍さんの唇



それがあたしの唇にたどり着くと二人の唇がとうとう重なった



え・・・・?龍さん!?



どうしよう・・・・全神経が唇に集まってるみたいでなんだか熱い



あたしは驚きのあまりぴくりと肩が無意識に震えたけれど・・・・



なんだか龍さんとのキスは不思議と嫌じゃない、それは何故なんだろう



って・・・いうか、く、苦しい!息が・・・・!



息が苦しくて薄ら口を開けると待っていたかのように龍さんの舌が割って入ってきた




「んんんっ・・・・!」



思わず苦しくて声を上げてしまったあたし



そんなあたしが起きていると気が付いた龍さんがゆっくりと唇を離す



にやりと微笑んだ龍さんの顔が真近にあって顔が火照るのがわかった




「・・・・な、なにすんのよ!」



「ふっ・・・やっぱり狸か、寝たふりしてんのなんて最初から解ってんだよ」



最初っからわかってたって・・・・え?わかってたの?




「それとも、キスが気持ちよくて続けて欲しかったとか?」




あたしの頬を撫でるとそんなことを呟いた
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