激愛
「ごめん・・・!瞳ちゃん本当に申し訳ない!」



「き・・・喜一君?!」




入って来るなり頭を擦りつけるように土下座した喜一君



あたしは驚きのあまりその場に固まるしかなかった




「こんなことしても許してもらえるかどうかわからないけど俺、瞳ちゃんには本当に悪い事したと思ってる」




「喜一君・・・・あ、あの顔上げて?」




「瞳ちゃん、でも俺のしたことは到底許されないことだよ土下座くらいじゃ・・・」




「でも、顔上げて?それじゃあ話も出来ない・・・ね?」




あたしの言葉にゆっくり頷いたかのように見えた喜一君



やっと立ち上がるとあたしの方を向いて視線が合う



少し痩せたように見えた喜一君は顔のあちこちに絆創膏を貼りなんだか痛々しい




けれど・・・・あの時のことがまざまざと思い浮かんで少し身震いがした



でも今は恐怖心を精一杯押さえてここは喜一君の話を聞こう




そのうち龍さんも戻って来るだろうし・・・・




そう思ったあたしはぐっと拳を握りしめ緊張感溢れる気持ちのまま喜一君を見据えた





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