激愛
そんなこともあり両親の愛情は一身に彼女に注がれていく



でもそんな中運命の悪戯なのか神様はこの家にもうひとり子供をもたらす




寒さも増す12月の雪が舞い散るとある日、屋敷の前毛布にくるまれた赤ん坊が捨てられていた




早い話が捨て子だ、でもそれを見つけた美也子の母親はたいそう喜んだとか



周りは施設に入れろとか警察に届けろとかうるさかったらしいがこの美也子の母親は自分が育てると言って頑として聞かなかった




根負けした美也子の父親は渋々ながらも了承したらしいがこの捨て子には愛情を傾けることはなかったらしい




でも喜んだのは母親だけではない、美也子も妹が出来たと大層喜んだ




赤ん坊に片時も離れないほど美也子は突然現れたこの屋敷に捨てられていた赤ん坊を可愛がった




赤ん坊は美也子と美也子の母親の愛情を一身に受けすくすくと育っていく




唯一愛情を注げなかったのが父親である、仕事忙しかったせいもあるが所詮捨てられていた子供




家族のなかでこの父親だけがこの赤ん坊に冷たく冷酷だった



でもこの捨て子は目の前に居るこの二人が両親だと疑わない、父親だけが少し冷たかったけれど・・・・






そう、この少女こそのちに瞳の義理の母親になるであろう矢追美由紀・・・その人だった
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