【完】狼様の最愛。
赤坂村に来るまでの私には、考えも出来なかったこと。
それもこれも、全部アオイ達のおかげだと思った。
アオイがいたから、私はもう一度人を信じようと思えたんだから。
「最愛ー。もう着くから、そろそろ葵君起こしてー。」
後ろから急に声をかけられ、肩がビクンと跳ねた。
「えっ、もう丘川!?」
「ここは山渕(やまふち)ー。次が丘川だよ。」
外を見れば、バス停には確かに山渕と書かれている。
もうこんなとこまで来たんだ……。
「あーおーいー君。」
後ろから雛ちゃんが、アオイの額をペチペチと叩く。