The Fool−修正版−
巨体が倒れる音と共に僕を囲んでいた茨が消えた。


「バァァァァラァァァァ!!!」


直後にバラに五本の固いものが色んな所に直撃し、数メートル飛んだ。


あぁ……流石に五人同時の飛び膝はいたいなぁ……と飛びながら思うバラであった。


「心配して来てやったぞ」


「君達、車まだ使えないのに速いね……」


「バルトがジェット機になってすっ飛んで来たんだ」


と、エレボス。


バルトが腹を摩り摩り呟く。


「………ったく。余りにも落ち着きがない奴らだから臓物がイテェ……」


………


内臓イコール座席


考えるな、僕。
バラは頭を振って忘れようとした。


「あ〜………お前等、話はそこまで。面倒臭いが俺のダチ絡みらしいから城まで飛ばすぞ。バルト、ジェット機」


へいへい、と体を変えていくバルト。


………考えるな、僕!内臓に座るなんて考えるな、僕!!


固まってしまったバラをズルズルとライは引きずって行った。
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