好き✕好き


「ほらっ、美愛立って!閉会式やって教室戻るよ!」


「はぁーい」


捺実ちゃんに、手を借りて立ち上がるとお尻についた砂を払って閉会式の場所に並んだ。

今、走り終えたばかりの女子は疲れて座り込んでいる子もいる。


はぁ……私も座っちゃおーかな。


「美愛?あたしも、座っちゃおーかな。なんて考えてないでしょーね?」


「えっ?!なんでわかったの?!」


「はあ……声に出てる」


うそぉー?!
今度から気おつけなきゃ。

そう、心に決めると閉会式に集中した。
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