風が、吹いた

なんていうか…やっぱり好きだな、この家。



ぼーっと見とれている私をよそに、先輩は靴のまま奥へと歩いていってしまう。



「えっ、えっ」




戸惑う私の声に、先輩は振り向いて。



「ここは欧米式」



いたずらっぽく微笑んだ。




「お、お邪魔します…」




慣れない私は気が引けて、もう一度そう言ってから、先輩の後を付いて行った。


両脇には部屋がひとつずつあり、曲線状にくりぬいたような入り口を通ると、リビングに出た。
< 117 / 599 >

この作品をシェア

pagetop