風が、吹いた

誰も居なくなった保健室。



私はただ、そこに立ち尽くして。




開かれたままの扉の向こうを、見るともなく見ていた。





冷えた空気が流れ込んで、



保健室の暖房が無駄になってしまうと思うのだけど、



動く気になれなかった。

< 206 / 599 >

この作品をシェア

pagetop