好き

ずっと気づいてほしかった



「私ね。ずっと誰かに気づいてほしかったの。


いつもね、私が体調崩すと椿も体調崩すの。
病人が一人いるだけでも大変なのに、
私まで迷惑かけられない。
言ったら言ったで『またか 』みたいな
顔されるの。
だから、我慢するしかなかった。
家にいても、学校にいても
私がしんどそうだったら
みんなウザそうな顔するの。
本当に信じられるのは
親友の華しかいなかったの。
華だけは気づいてくれるの。いつも。

でもね、華にも他の友達がいるから...

私ばっかり見ていられない。
だから、本当に、誰にも言えなかった。
特にお兄ちゃんには。
たぶんお兄ちゃんは、私が嫌いだから。」




思っていたこと、これまでのことを
全部話したら、なんだかスッキリした。

それと同時に、止まりかけていた涙が
再び溢れた。

手の震えが止まらない。
熱も上がってきたみたい...

どうしよう...

体が動かない...
何も、考えられない...


意識飛んじゃうっ.....



< 17 / 41 >

この作品をシェア

pagetop