アイス・ミント・ブルーな恋[短編集]

小悪魔な彼女


衣都のことをいつから異性として好きになったのか……ハッキリと自覚したのは、衣都が彼氏とキスをしてるところを偶然見てしまったあの日からだ。


衣都に彼氏ができたのは初めてじゃ無かったし、今まで彼氏ができてもなんとも思っていない……いや、少し面白くないなー程度だったが、キスを目の前で見たら、正直嫉妬で気が狂いそうになった。

多分衣都は知らない。
俺がいつから衣都のことを、女性として見ていたのかを。



「志貴ー、結婚式呼ぶ人、もう決まったー?」

「ああ、仕事関係の人と大学の友人くらいかな」

「どこまで呼べばいいのか……」


結婚すると決めてから、衣都と同じ部屋で寝るようになった。

衣都は、むうっと頬を膨らませて、布団の中で式場のパンフレットと睨めっこをしている。

衣都は俺と違って、交友関係が凄く広いのだろう。

俺は卒業したと同時に友人とあまり連絡を取らなくなるタイプだから、結婚式に呼べるような友人な少なかった。

東京にもたくさん友人がいた衣都を無理矢理京都に呼び寄せてしまったことを、俺は今でも悪かったと思っている。


「志貴まだ寝ないのー?」

「ああ、もう終わる」

「はやくー」


一体衣都は何を急かしているのか……もう寝るだけだというのに、彼女はいつも布団に入ることを急かす。

衣都があまりにうるさいので、日記を書く字が汚くなってしまった。

それでもはやく日記を書き終えて、ようやく衣都と同じ布団に入ると、今度は一緒にパンフレットを見ようと、まるで子供が絵本を読んでと言うように、ねだってきた。
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