(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜
「ってゆうか竜太は何してんだ?」


ふと気づくと向こうの席で背中を丸くして一人静かに机に向かう竜太の姿がある。


何やら必死になってノートに書きなぐっている様子だ。


俺の視線の先に明日香も目をやると呆れたように両手を上げてバカにしたような口調で話す。


「今まで一回も漢字提出してなくてさあ、これじゃあ部活に参加させんぞーって怒鳴られてやっとやる気になったみたい。」


「うるせえな。今集中してんだ。」


「ふん。毎日コツコツやってればよかったでしょ。」


幼稚園からの幼馴染という明日香と竜太の口喧嘩を聞いていると懐かしさを感じる。


あいつの顔が浮かび思わず口角を上げた。


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