エレベーター
『でもさ、いくら団地と言っても知り合いなんて数える程しかいないし…。ウチの団地で、っていうだけで自殺なんか全然他人事だよ?』


わたしは言った。



何も好きこのんで、自殺の多い団地に住んでる訳じゃない。




わたしは憤慨し、香織に抗議した。



でもやっぱりやめとく、と言う香織を恨めしげに見た…。




そんなことを思い出しながら歩いて、自分の団地に着いた。


『…ま、確かにちょっと古いけどさ。』


わたしは改めて団地を眺めると、言い訳みたいに呟いた。
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