許婚でたまるか!

え!!?



そして冴木はそのまま静かに口に運んだ!!



「…………。」


だ、黙ったままだ!


咀嚼(そしゃく)はしてるが、黙っている!!



あたしは益々不安になってきた……!!


「さ、冴木!これは食えるもんじゃねぇ!!あたしがこれ全部食うから、冴」


「アホ。」




…………………へ?!




あ、“あほ” !?





ってあたしがっ!!??




あたしはその冴木のアホ発言により、瞬きを忘れ、時間が止まった……。


冴木はというと、涼しい顔であたしの料理をまた口に運んだ!



あ、あの野郎………、


まさか、味覚オンチなのか!!?



顔がピクリとも動かねぇ……。



「おい、食わねぇのか?なら、俺が食っちまうけど。」


と、冴木があたしの分にまで手を出そうとしていた!




え!!!




「ちょ、ちょっと冴木!!!お前おかしいぞ!?寝てないせいでおかしくなっちまったんじゃないか?!!」


もっと文句を言われると覚悟してたのに、なんでだ!!?


なんで食べれるんだよ…!?
< 138 / 264 >

この作品をシェア

pagetop