君のココロの向こう側
出来るだけ冷静に努めた。

表に出ないように、出ないように。

隆太郎が私を大切にしてくれてること、知ってるから。



『じゃあ、また』

「うん、またね」



耳元で規則的な音が流れ、隆太郎の声が聞こえなくなる。

単に来年から同じ学校に通う子達といただけ、そう自分に言い聞かせて、私は再びシャーペンを握った。





年が明け、元日。

束の間の休息で、隆太郎と地元の神社を訪れた。



「あれ、峰。なんか元気ない?」

「……そう?そんなことないと思うけど」

「いやでも、顔色悪いよ」



顔を覗き込んでくる隆太郎から目を逸らし、もう一度強く否定する。

それでも、隆太郎は食い下がった。



「ここのとこずっと勉強ばっかりだったんだろ?ちょっとはゆっくりしろよ」



……そんなときに女の子と遊んでいたのは誰よ。

喉元まで出かかった言葉を必死に飲み込む。

こんなの言ったって喧嘩になってしまうだけだとわかってるから。



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