君のココロの向こう側
「や、別にそれはいいけど……智也くんのお父さんだし、これからも顔合わせることもあるんじゃ……」

「……まぁ、あるだろうね」

「彩乃は平気なの……?」



瑞穂の心配そうな目線が私に向けられる。

平気……?

そんなの、



「平気なわけないよ……っ!」



別れてからもずっとずっと好きだった。

ひとときも忘れたことなんてなかった。

別れを決めたのは私だから、もう二度と会わなくていいって、好きでいられるだけでいいって……そう思ってたのに。



「彼の幸せな今なんか、見たくなかった……」



最低な元カノだね。

ごめんね、隆太郎。

君の手を離しておきながら、君の隣にいるのが他の人じゃ嫌なんて。

ほんと、最低だ……。



< 86 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop