雲南旅日記’10

大理古城2

時間を掛けて荷造りをする。リュックに目一杯つめる。
隅々までピチピチにつめて30kgはありそう。

気合を掛けて背負う。街道にはミニバスが走っている。
手を上げると止まってくれる田舎のバスだ。

懐かしい昔の日本がここにはある。夕方菊屋で
チキンチャーハンを食べて大理古城の町並みを散策する。

立ち止まって眺めているといろいろと庶民の生活が見えてくる。
あめを焼いているプレートは大理石だとか、

あれがひまわりの種なのだとか。子供たちはいつも元気に
水路で水浸しで遊んでるとか。これはゴミ箱なのだとか。

私は今までひたすら走り続けてきて立ち止まることがなかったように思う。
立ち止まることに恐怖を感じていたのだ。そしていま、

胡蝶泉に誘われて周城までやって来た。ついに藍染と草木染めを見つけた。
これが売れれば毎年来れる。しかしやってみなければわからない。

夜久しぶりに日本人と語る。チベット好きの青年医師と世界を駆け巡る
中年婦人。頑張れ熟年!その人が言った一言が気になる。

「染めの難点は日焼けと色落ちでしょ。ほんとに売れるんですか?」
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