課長、ちゃんとしてください。






ーーーーーーはっ!?






ほっ、ほっぺに、ちゅ、ちゅ………!?







あたしは目を見開いて、まじまじと課長の顔を凝視した。





お得意の冗談かと思ったけど、課長はにこにこしながら、あたしの方に頬を差し出し、「ここによろしくー♡」と指で示している。







「……はっ、な、なに言ってるんですか!

正気ですか!?」







あたしが勢いこんで訊ねると、課長は「うっそーん♪」と両手を挙げた。







「さすがにねぇ、それはセクハラだよねぇ〜。

俺もまだクビにはなりたくないからねー」





「……………」






「あらあらー、あべちゃんたら、真っ赤になっちゃって〜。

かぁーわいーなぁ♡」






「………課長、いい加減にしてください………」






あたしは項垂れて、席を立った。





………一瞬でも課長のことを見直したあたしが馬鹿だった。





やっぱりこの人は、ちゃらんぽらんのおふざけ男だ。






< 51 / 222 >

この作品をシェア

pagetop