スケッチブックに描くもの
「何の噂?」

 一応何か聞いておこう。噂話って怖いし。

「アリスが誰狙いで男子テニス部に行ってるのか噂&予想」

 う、男狙いってばれてたのね。純粋な気持ちだったのに! いや、間違ってはいないんだけど。

「何それええ」
「まあ、予想の大半は佐々木部長だったんだけどね。まさか入る前から張ってるなんて、予測不可、誰も正解してないだろな」

 どこの賭博コーナーですか? 勝手に人でゲームするな。それであんなに野次馬がいたんだ!

「張ってるって人聞き悪い。私は純粋な気持ちだったのにー」

 机にへばりつく。

「私はわかってるって。良かったじゃない。彼氏できて」

 まあ、そうなんだけどね。


 キーンコーンカーンコーン


「あ、じゃあ。また後でね」

 莉子はそう言って自分の席に帰って行った。
 後ってまた質問する気だな。


 案の定、莉子からの質問攻めにあう。
 聞かれても答えること少ないんだけど。
 ってことで、莉子は期待はずれだと言ってのけ、また去って行った。
 きっと彼、涼に抱きついた形になったから、期待したんだろうけどね。
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