鬼課長とのお見合いで(新たに9月15日に修正済み)

 医師の診断報告に動揺する。
そうしたらガチャッとドアが突然開いた。
 入ってきたのは、課長だった。

「亜季!!和季も無事か!?」

「あ、あなた!?」

「亜季。怪我は!?どこも悪くないのか?和季は?」

 必死に私の肩を掴み無事かどうか確かめていた。
動揺していてパニックになっていた。

「あなた、落ち着いて。私も和季も無事よ。
 少し首とか痛めてしまっただけよ!
和季も奥で眠っているわ。怪我も無いし無事よ!」

 そう言うと課長は、ホッとしたのか肩の力が抜けていた。
へなへなと座り込んだ。
 こんな風に青ざめて動揺する課長は初めてみたわ。

「あなた、大丈夫?」

「丁度良かった。ご主人にも診断結果をお伝えしておきますね?
 事故後で失礼かと思いますが、おめでとうございます。
奥様は、おめでたですよ!」

 ニコッと医師がそう伝えてきた。
そう。診断結果は、妊娠報告だった。
 私のお腹に2人目の子供が宿っていた。
吐き気などが、和季の時と比べて軽かったので気づかなかったわ。

「えっ……おめでた?本当ですか!?」

「えぇ、今妊娠3ヶ月目ですね。
お腹に影響は、ありませんでしたのでご安心下さい」

 医師が、そう言うと課長の身体は、微かに震えていた。
私は、声をかけようとするとギュッと抱き締めてきた。

「やったぞ。亜季…2人目の子供だ!!」

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