意地悪なキミの好きな人




「……如月先輩、さっきはすみませんでした。余計なお世話でしたよね。

美桜、帰るね。じゃあ。」



そう言って帰っていった真美ちゃん。



「本当、なにやったんですか?あんな落ち込むことなんてないのに……」




「だっから、俺は何もしてねぇって。」




真美ちゃん……本当、どうしちゃったの?

先輩となんかあったとしか思えないんだけど…。



「ただ…自己嫌悪かもしれねぇな。
田中みたいな性格のやつは自分に厳しいから…」




自己嫌悪……。でも自己嫌悪するほどなにかあったの?



「秘密はダメですよ……。私にも教えてください。」



ジッと先輩の目を見つめるとそらされる。



< 143 / 335 >

この作品をシェア

pagetop