手品師
学校で、僕はやっぱり誰かに相談してみようかと思った。
ところが、校門近くについたとき、うわさ話を聞いてしまったんだ。

「昨日さ~、変な手品師がいたの知ってる?」
「なにそれ?」
「マ○ックよりすごいって話の手品師なんだけど、人間消失やったらしいよ?」
「人間消失?」
「うん。なんか、ギャラリーで気にくわないヤツを消したんだって」
「消した…って、まさかぁ」
「ホントホント。ヤジ入れたヤツが、煙のように消えたって」
「サクラじゃないの?」
「違うみたいだよ。一緒にいたヤツが警察に行ったらしいから」
「マジ?」
「見てたギャラリー全員逃げて、もう誰もその手品観る人ないって」
「へ~こわっ」

それで、今朝誰もいなかったのか…。

次に、もう一つ別の噂も聞いた。


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